電子帳簿の適正記帳原則(GoBD)は決して新しいテーマではありません。しかし2026年、税務署の調査はかつてないほど厳格化しています。ここで不備があれば、帳簿の否認と推計課税のリスクを負うことになります。以下がそのチェックリストです。
GoBDが求めるもの
GoBDは、連邦財務省(BMF)通達(2019年11月28日付、最終改訂版)に基づき、電子帳簿・記録の作成方法を定めています。その6つの基本原則は次のとおりです。
- 追跡可能性・検証可能性:専門知識を有する第三者が、合理的な時間内に帳簿を検証できること。
- 真実性・網羅性・正確性:すべての取引を漏れなく記録すること。
- 明瞭性・一覧性:仕訳を理解可能な形で文書化すること。
- 適時の記帳:現金取引は毎日、その他の取引は10日以内に記帳すること。
- 秩序性・改ざん不能性:証憑は時系列で管理し、変更は追跡可能であること。
- 10年間の保存:税務関連書類はすべて保存すること。
コンプライアンス・チェックリスト
業務手順文書(Verfahrensdokumentation)
- ☐ 証憑の受領・確認・記帳・保管の手順を文書で記述している
- ☐ 責任者を明確に定めている
- ☐ ソフトウェア運用手順を記述している(DATEV、Lexware ほか)
- ☐ 他システムとのインターフェースを文書化している
- ☐ 年1回の更新を実施している
証憑の記録
- ☐ 受領請求書をデジタルで取り込んでいる(PDFまたはスキャン)
- ☐ 原本証憑をOCR読み取り可能な形でスキャンしている
- ☐ 証憑番号により証憑を一意に識別できる
- ☐ 支払確認を文書化している(内容・計算チェックの承認記録)
- ☐ 機械可読な形式で保存している
現金管理(現金商売の業種の場合)
- ☐ TSE対応レジ(技術的セキュリティ装置)を導入している
- ☐ Zレポートを毎日作成・保管している
- ☐ 実査(現金実残高照合)を文書化している
- ☐ 現金出納帳を適時に記帳している
- ☐ レシート発行義務を遵守している(2020年以降)
データバックアップと保存
- ☐ バックアップ体制を整備している(毎日・地理的冗長化)
- ☐ システム移行時のデータ移行可能性を確保している
- ☐ 10年間の可読性を確保している
- ☐ 調査官によるZ2/Z3アクセスに対応可能である
ソフトウェア要件
- ☐ ソフトウェアがGoBD認証済み、またはベンダーの適合証明を取得している
- ☐ 仕訳が改ざん不能である(取消履歴なしの事後変更は不可)
- ☐ 証憑の一意性と証憑・仕訳の紐付けを確保している
- ☐ アクセス権限管理を実装している
実務で最も多い不備
業務手順文書がまったく存在しない(中小企業の90%)。証憑が体系的なアーカイブではなくOutlookに保管されている。総勘定元帳の記録にExcelが使われている。GoBD準拠が証明されていないソフトウェアが使用されている。
違反した場合の影響
税務署が帳簿の適正性を否認した場合、 AO(ドイツ租税通則法)第162条に基づく推計課税が行われ得ます。推計額は実際の数値を通常20〜40%上回り、大幅な追加税負担につながります。さらに遅延金が課され、極端な場合には刑事責任(AO第370条・脱税)に発展するおそれもあります。
TABAKのサポート内容
新規のお客様には、お使いのシステムと業務プロセスに基づいた業務手順文書を作成いたします。既存のお客様には、年1回のGoBDコンプライアンス・チェックを実施し、重大な不備があれば補完いたします。決して華やかな仕事ではありませんが、税務調査の際には、調査対応の報酬5,000€で済むか、推計課税による追徴50,000€を負うかの分かれ目となります。
GoBDコンプライアンスを診断します。
貴社の帳簿のGoBD適合性を診断し、必要に応じて業務手順文書と改善プランをご提供いたします。